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鮭の特徴を余すことなくお届け!生態・種類・栄養・旬・美味しい食べ方まで完全解説

朝ごはんやおにぎりの具材としても定番の焼き鮭、お寿司でも人気のあるサーモンなど、日本の食卓には欠かせない鮭ですが、実際に鮭の生態や、種類・旬の時期についてよく知らない方も多いのではないでしょうか。

実は、鮭には漁獲される時期によって呼び名が変わる鮭の種類もあるんです。

そこで今回の記事では、北海道食材のプロである「元八商店」が、鮭の特徴について、生態・種類・栄養・旬・美味しい食べ方までまとめて解説します。

鮭の魅力を知って次回から美味しい鮭を購入する際の前提知識としてぜひお役立てください。

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鮭の生態

鮭の生態

鮭は、生まれた川で稚魚へと成長した後、大海原へと旅立ちます。ベーリング海峡やアラスカ湾を回遊し、およそ4年の時を経て、産卵のために生まれた川へと戻ってくるのです。これを「母川回帰」と呼びます。そして、産卵を終えた鮭は、その一生を終えます。

画像出典:自然の中でのサケの一生 |北海道開発局 帯広開発建設部

世界には、現在9つの種属、68種類ものサケ科の魚が存在します。その中で、三面川に戻ってくる鮭は、一般的に「シロザケ」または「アキアジ」と呼ばれています。

鮭の身が赤い理由

鮭の身はピンク色をしていますが、実は白身魚に分類されます。このピンク色は、彼らが餌とするオキアミに由来します。オキアミは、カロチノイド系のアスタキサンチンという抗酸化作用を持つ色素を豊富に含んでおり、これが鮭の身に色を与えているのです。

鮭の生息地

鮭の生息地

3月から5月に放流された鮭の稚魚は、初夏までに北海道を離れ、オホーツク海の南部へと旅立ちます。そこで8月から11月を過ごし、12月から5月にかけては北太平洋西部へと移動し、冬を越します。

6月になるとベーリング海へと向かい、11月頃には再び南下してアラスカ湾へ。そして、12月から5月はアラスカ湾で過ごし、6月にはベーリング海へ戻り、11月には再びアラスカ湾へと南下します。

このように、鮭はベーリング海とアラスカ湾の間を南北に移動しながら成魚へと成長します。ただし、放流された稚魚のうち、無事に成魚となって故郷の川に戻ってくることができるのは、わずか3〜5%ほどと少ない確率です。

鮭の種類

日本で一般的に食べられている鮭は、主に白鮭、紅鮭、銀鮭の3種類です。また、海外から輸入されているキングサーモン、アトランティックサーモンなどの種類も人気があります。

白鮭

一般的に「鮭」と呼ばれるものはこの白鮭(シロザケ)のことをいいます。身は薄いオレンジ色で、ほどよい脂乗りとクセのない味わいが特徴です。塩焼き、ムニエル、ちゃんちゃん焼きなど、様々な料理に利用できます。

紅鮭

名前の通り、身が鮮やかな紅色をしているのが特徴です。これは、エビやカニなどにも含まれるアスタキサンチンという色素によるものです。身は引き締まっており、濃厚な味わいと強い旨味が特徴です。塩焼きや焼き魚、粕漬けなどに向いています。

銀鮭

体が銀色をしていることから「銀鮭」と呼ばれます。身は脂がのっており、柔らかく、マイルドな味わいです。塩焼きやムニエル、フライなど、様々な料理に利用できます。

キングサーモン(マスノスケ)

別名マスノスケとも呼ばれ、最大で全長2mほどにもなる大型の鮭です。身はオレンジ色で、脂乗りが良く、濃厚な味わいが特徴です。日本で流通しているキングサーモンはアラスカ、カナダ、チリから輸入されているものがほとんどです。

アトランティックサーモン

ヨーロッパや北アメリカに生息する鮭で、日本では主に養殖されたものが流通しています。身はオレンジ色で、脂乗りが良く、とろけるような食感が特徴です。スーパーの刺身売り場で目にする「サーモン」は、基本的にアトランティックサーモンです。

漁獲される時期により呼び名が変わる白鮭

日本で「鮭」といえば、一般的に白鮭(シロザケ)のことを指すことが多いですが、秋鮭・時鮭(ときしらず)・鮭児(ケイジ)・メジカ鮭と種類が違います。

秋鮭:産卵のために戻ってきた9~11月頃に水揚げ

秋鮭:産卵のために戻ってきた9~11月頃に水揚げ

秋鮭は、9~11月頃に生まれた川に戻ってくる鮭のことで、大量に漁獲する時期が白鮭の旬の時期です。産卵前の栄養を蓄えているため、脂がのっており、バランスの取れた味わいが特徴です。

北海道産 秋鮭(上級オス)(発送:9月上旬~11月中旬)

時鮭(ときしらず):5~7月ごろに漁獲

時鮭(ときしらず):5~7月ごろに漁獲

春から初夏に獲れる鮭で、秋鮭のように秋の季節ではなく、時を忘れて戻ってくるため「ときしらず」という名がつきました。秋鮭とは違い、春から初夏にかけて水揚される鮭で、まだ成熟する前でお腹に卵や白子を抱えていない分、身に栄養がいきわたる為、身に脂がのっています。

天然 活〆 時鮭(ときしらず鮭)(発送:5月中旬~7月上旬)

鮭児(ケイジ):生後2~3年の未成熟な状態で漁獲

鮭児(ケイジ):生後2~3年の未成熟な状態で漁獲

鮭児(ケイジ)は秋鮭の定置網で、1万尾に1尾程度の割合でしか獲れないため、幻の鮭とも呼ばれ、高値で取引されています。「全身がトロ」と言われる程、脂肪の比率が極めて高く、刺身や寿司ネタで食べると 舌の上でとろける味は絶品です。

幻の鮭 鮭児(ケイジ)冷凍発送:12月

メジカ鮭:産卵のため海から川へ戻る直前に漁獲

メジカ鮭:産卵のため海から川へ戻る直前に漁獲

メジカ鮭は、産卵前に漁獲される鮭のことで、産卵前のおよそ25~60日前に漁獲されます。定置網漁で「アキアジ」といっしょに漁獲されますが、「アキアジ」に比べて目と鼻先の間隔が短いことから「メジカ」(目近)と呼び名がつきました。若い鮭で、身はしっとりと脂のりの美味しい鮭です。

メジカ鮭(発送:9月旬中旬~10月下旬)

鮭と鱒の違い

鮭と鱒は、どちらもサケ科に属する魚で、見た目も似ているため混同されがちですが、実ははっきりとした区別はされておらず、鮭と鱒の違いに明確な定義はありません。

かつて一般的には、海に下り産卵のために川に戻ってくるものを鮭、一生を川で過ごすものを鱒と呼んでいました。

しかし、生態が不明なうちに名付けられた魚もあり、鮭と鱒の差が曖昧になっているのが実状です。

鮭と鱒の味わいの違いや、いくらの違いは以下の記事でも紹介しています。

鮭と紅鮭の違い

「鮭」と「紅鮭」は、見た目が似ているけれど、実は違う種類の魚なんですよ。

この違いを知っておくと、料理をするときにさらに美味しく味わうために役立ちます。それぞれの特徴を詳しく表にしてご紹介します。

呼び名鮭(白鮭)紅鮭
種類の違い日本で「鮭」として一般的に認識される鮭ロシアやカナダで漁獲される鮭
身の色と味わい淡いオレンジ色の身を持ち、脂肪分が少なくさっぱりとした味わい。鮮やかな赤色の身を持ち、身が締り脂ののった濃厚な味わい。
流通と産地日本国内で漁獲。日本の川で生まれ、海を回遊した後に再び川に戻って産卵する。ロシアやカナダで漁獲され、日本に冷凍輸入されてくる。

鮭と紅鮭、それぞれの特徴については以下の記事でも詳しく解説しています。

鮭の栄養

鮭には、美容や健康に嬉しい3つの栄養素が含まれています。

①アンチエイジングで健康に「アスタキサンチン」

アスタキサンチンは、鮭の身に見られる赤い色素成分で、カロテノイドの一種です。強い抗酸化作用を持つことで知られており、体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐ働きがあります。

②高血圧予防に有効「EPA(エイコサペンタエン酸)」

EPAは、青魚に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸の一種です。血液をサラサラにする効果があり、生活習慣病の予防に役立つとされています。

③認知症予防にも効果的「DHA(ドコサヘキサエン酸)」

DHAも、青魚に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸の一種です。脳や神経組織に多く存在し、脳の機能を活性化させる効果があるとされています。

鮭の栄養に関する情報は、以下の記事でも解説しています。

鮭の旬

鮭にはたくさんの種類がありますが、日本国内で獲れるものは主に白鮭(シロサケ)と呼ばれるものになります。

白鮭は、9月から11月頃が最も美味しい旬の時期とされており、この時期に水揚げされた白鮭が別名「秋鮭」と名付けられています。

産卵のために生まれた川に戻ってくる旬の時期の秋鮭は、栄養もたっぷりと蓄えているため、脂が乗って身が厚く、濃厚な味わいが特徴です。

他にも、日本で獲れる白鮭の種類別の旬については、以下の記事でもご紹介しています。

鮭の下処理方法

鮭の下処理方法

鮭は栄養豊富で手軽に調理できる魚ですが、下処理をしないと独特の生臭さが気になることがあります。

とくに生鮭は新鮮さが売りですが、鮮度にかかわらず下処理をすることで、風味をさらに引き立てられるんです。

ここでは、生鮭をより美味しく、そして臭みなく仕上げるための簡単で効果的な下処理のポイントをご紹介します。

うろこを取る

鮭の下処理を始める前に、まずはうろこを取りましょう。

うろこが残っていると、調理中に生臭さが強くなる原因になるため、包丁の背や専用のうろこ取りを使って、優しくこすりながら取ってください。

とくに、鮭の皮をパリッと焼きたい場合は、うろこをしっかり取り除いておくと仕上がりが良くなりますよ。

塩をふる

生鮭の臭みを取りたい場合、塩をふる方法を試してみましょう。

塩は鮭の余分な水分を引き出し、臭みを取り除いてくれるんです。

鮭に塩をひとつまみふって(鮭ひと切れに対してひとつまみが目安)、10〜15分ほど置くことで鮭の旨みが引き立ち、調理後も生臭さを感じにくくなります。

流水で洗い流す

塩や牛乳で下処理をした後は、軽く流水で洗い流し、ペーパータオルで水気をしっかり拭き取ることが重要です。

洗い流すと、表面の余分な塩分や臭みがさらに取り除かれ、鮭が一層美味しくなります。

洗い流す際はあまり強くこすらずに、鮭を優しく扱ってあげてくださいね。

牛乳につける

「塩をふっただけじゃまだ臭みが残る…」という方には、牛乳につける方法をおすすめします。

塩をふった後、鮭を牛乳に浸して15分ほど置いてみてください。

牛乳の成分が、鮭の臭みを軽減してくれるとともに、よりマイルドな風味に仕上がりますよ。

最後に、鮭の水気をしっかり拭き取ってから調理に取り掛かると、より美味しく仕上がります。

以下の記事では、塩鮭の塩抜き方法についても解説しています。

鮭のおすすめレシピ

鮭のおすすめレシピ

焼き鮭はそのまま食べても美味しいですが、ちょっと工夫するだけで、また違った美味しさを楽しめるんです。

ここでは、焼き鮭を使ったおすすめのアレンジレシピを3つご紹介します。

フライパンを使った鮭の焼き方についてはこちらの以下の記事を参考にしてください。

鮭のムニエル

鮭のムニエルは、外はカリッと中はジューシーに仕上がる一品。

塩とこしょうで下味をつけた鮭に、小麦粉を軽くまぶしてバターで焼くだけで簡単に作れます。

公式レシピでは、バターとレモンの風味が絶妙にマッチするムニエルの作り方が詳しく紹介されているので、特別な日のメインディッシュにもぴったりです。

おすすめレシピ:ニッスイ- 鮭のムニエル

フライパンで作れるホイル焼き

ホイル焼は、鮭と野菜をアルミホイルで包んで蒸し焼きにするだけで、簡単にふっくら美味しく仕上がるんです。

フライパン一つでできるので、後片付けも楽々。

ホイルを開けた瞬間の香りもたまりませんし、野菜も一緒に摂れるので、栄養バランスもバッチリです。

忙しいときでも、ホイル焼きなら手軽に栄養満点の食事が作れますよ。

おすすめレシピ:DELISH KITCHEN – 鮭のホイル焼き

鮭とキノコのクリームソース

少し豪華な一品を作りたいときには、クリームソースをかけた鮭料理がおすすめです。

濃厚なクリームソースとキノコの旨味が鮭に絡んで、まるでレストランの味に!

焼き鮭にソースをかけるだけなので、見た目も華やかで、特別な日の食事にもぴったりですよ。

おもてなし料理にも最適なので、ぜひ試してみてくださいね。

おすすめレシピ:E・レシピ – 鮭とキノコのクリームソース

鮭の栄養満点おすすめレシピは、以下の記事でも紹介しています。

まとめ

今回は、鮭の特徴について、生態・種類・栄養・旬・美味しい食べ方までそれぞれ解説しました。

鮭の種類は豊富で、旬の時期によって出会える鮭の種類も異なります。ぜひ今回の記事を参考に、普段は目にできない希少な鮭を味わってみてはいかがでしょうか?

弊社 元八商店では、北海道の旬な海産物・農畜産物を、産地直送でお届けいたします。

食にたずさわり30年。産地から日本全国の皆様に一番良い状態でお届けして喜んでいただくことを基本理念に、最高峰の北海道食材を厳選してご提供しております。

経験と食の知識から生まれた「絶対これが美味しい」という自信をもとに、オンラインショップに掲載しています。北海道の自然豊かな食材の贅沢な味わいをお楽しみください。

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