ウニの種類はいくつある?全国各地で採れるウニをまとめて紹介
ウニの種類は多数あるといわれていますが、そのうち、食用ウニとして国内で流通しているウニは大きく分けて5種類。
種類によっては、採れる地域や味にもさまざまな特徴があります。
そこで今回の記事では、食材の目利きに長けた元八商店が、ウニの種類について産地ごとの特徴をまとめてご紹介します。
記事の最後では美味しいウニの見分け方も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
国内で主要なウニの種類は全部で5つ
実際に食用として国内に流通している主要なウニは以下の5種類です。
ここでは、5種類のウニの特徴について解説します。
ムラサキウニ
ムラサキウニは、岩のくぼみに入り込むことから外側の長いトゲが特徴のウニです。一見黒っぽく見えますが、紫色を帯びているため「ムラサキウニ」と呼ばれます。
太陽光を受けると紫色を帯び、直径5〜7cmほどの小ぶりなサイズで、鮮やかなオレンジ色の身を持っています。
西側の産地ほど濃い色合いとされ、全国の流通量は少なめ。市場では高値で取引され、濃厚で上品な甘さが魅力です。
生息地は日本海側の秋田県より南や太平洋側の茨城県より南まで広がり、旬の時期は6〜8月となっています。
日本以外でも台湾や中国で確認されており、大きさはキタムラサキウニよりもやや小ぶりです。身の色味は産地によって異なり、西に行くほど濃くなる傾向があります。
濃厚でしっかりとしたコクがあり、美味しいウニとして知られています。
キタムラサキウニ
キタムラサキウニは、食用ウニとしては国産ウニの半数を占めているウニです。
エゾバフンウニとともに知られ、エゾバフンウニが鮮やかなオレンジ色なのに対し、キタムラサキウニは淡い色合いで「白ウニ」と呼ばれます。
また、ずっしりとした大きな身で崩れにくく、とろけるような優しい味わいを楽しめるのがキタムラサキウニの魅力です。お寿司やウニ丼のネタとしても人気があります。
殻は厚く硬く、長い棘と短い棘があり、大きさは約10cm弱。
見た目は黒っぽいですが、殻はやや紫色がかっており、東日本各地、北海道の太平洋沿岸や日本海沿岸に生息しています。日本以外の海域では、ロシア海域などに多く生息しています。
松前産 キタムラサキウニ(殻付き)(発送:5月下旬~8月上旬) 利尻産 塩水キタムラサキウニ 100g(スペシャル塩水)(発送:6月20日~9月上旬)バフンウニ
バフンウニは食用ウニとして広く知られ、小ぶりなサイズで直径約4mmの殻を持ち、タワシに似た形状の短い棘があります。
味は濃厚でしっかりとしたコクがあり、食べ応えは十分。
漁獲量の減少から加工してからの出荷が主流とされています。バフンウニは身の色が濃い黄色で、オレンジ色にも近い鮮やかな色合いが特徴的です。
日本海沿岸や東北から九州、中国や朝鮮半島でも生息が確認されています。
エゾバフンウニ
エゾバフンウニはバフンウニよりもやや大きめで、まんじゅう型の殻を持ち、5〜7mmほどの短い棘があります。
「エノキネン」と呼ばれるビタミンAにより、身は鮮やかなオレンジ色で甘みが強く苦味は控えめです。
キタムラサキウニとともに国産ウニの半数を占め、高級品として流通しています。特に利尻昆布や羅臼昆布をエサとしているエゾバフンウニは一級品とされ、口の中でとろける濃厚な味わいが人気です。
東日本各地、北海道の太平洋沿岸、日本海沿岸、オホーツク海沿岸に生息しています。日本以外の海域では、ロシア海域などに多く生息しています。
浜中 エゾバフンウニ(殻付き)(発送:9月~翌年3月) 最上級 エゾバフンウニ (赤特)(黄特) (発送:1月下旬~6月中旬)アカウニ
アカウニは全体的に赤みを帯び、平べったい形が特徴のウニで、直径は約10cmほど。
短い棘を持ち、暖かい海を好み、比較的深い場所に生息します。身は濃い黄色で、強い甘みと濃厚な味わいが特徴的です。また、漁獲量が少ないため、希少性が高く、高級品として扱われています。
主な産地は西日本各地、九州などが有名ですが、漁獲された後は産地での消費がほとんどであるため、全国的にはあまり知られていない品種です。
全国各地で採れるウニの種類
全国のウニの漁獲量をみてみると、北海道が半数以上の割合を占め、東北地方を含めるとその割合は約8割にも及びます。
ここでは、各地域ごとで主に採れるウニの種類と特徴について見てみましょう。
北海道で採れるウニの種類
産地 | 種類 |
---|---|
羅臼 | エゾバフンウニ |
浜中 | エゾバフンウニ |
雄武 | エゾバフンウニ |
積丹 | キタムラサキウニ |
岩内 | キタムラサキウニ |
奥尻島 | キタムラサキウニ |
松前 | キタムラサキウニ |
利尻島・礼文島天売島・焼尻島 | エゾバフンウニ・キタムラサキウニ |
最も多いウニの漁獲量を誇る北海道では、広い大地で気候が各地域により異なるため、ほぼ1年を通じてウニ漁が行われています。採れるウニの種類も豊富で、アカウニを除いた全種類のウニを取ることができます。
また、ウニは昆布を餌にしているため、良質な昆布がある北海道産がやはり品質も高く、北海道の各漁場で採られているウニはブランドがつくほど高額な価値がつけられています。
北海道ウニの漁獲方法
たも採り漁
「箱めがね」と呼ばれる大きな水中眼鏡のようなもので海中をのぞきながら、タモと呼ばれる細長い棒の先に網がついている道具で一個づつ採ります。
潜水漁
潜水服を身に着け海底に潜って漁獲する漁
東北地方で採れるウニの種類
産地 | 種類 |
---|---|
青森県 | キタムラサキウニ・エゾバフンウニ |
岩手・宮城 | エゾバフンウニ・キタムラサキウニ |
北海道に続いてウニの漁獲量が多い東北地方では、主にエゾバフンウニとキタムラサキウニの2種類のウニがとれ、南に行くにつれてキタムラサキウニが多くなります。
北陸・中国地方で採れるウニの種類
産地 | 種類 |
---|---|
北陸地方 | ムラサキウニ |
福井県 | バフンウニ |
山口県 | ムラサキウニ・バフンウニ・アカウニ |
福井県で採れるバフンウニの塩漬けは越前ウニと呼ばれ、からすみ、このわたと並ぶ日本三大珍味と言われています。
九州地方で採れるウニの種類
産地 | 種類 |
---|---|
九州地方 | ムラサキウニ・アカウニ |
西日本各地、九州地方では、夏ごろにかけてアカウニの収穫が始まります。しかしほとんどが産地で消費されてしまうため、東日本に流通することはほとんどありません。
美味しいウニの種類の見分け方
最後に、美味しいウニの種類の見分け方についてご紹介します。
旬の産地の漁期の見極め
産地の漁期の中でも 上期、中期、後期とその年の繁殖期により、味、色、身の状態(強さ、弱さ)が変動するため、その時期はどこの産地が良いのかを見極める必要があります。
ウニの種類に応じた地域ごとの旬の時期に関しては、以下の記事で詳しく説明しています。
ミョウバンの使用する意味
ウニの生殖巣は水分を多く含むため酸化しやすく、時期により型崩れもしやすい性質を持っています。そのため、折(板)ウニには身崩れの防止としてミョウバンが使用されています。
しかし、ミョウバンを多量に使用すると、味に特有の苦味や渋みが加わりますがミョウバンは昔から使用されているため、この味がウニの味と思う方もいるかと思います。また、塩分は塩水ウニより感じないため、折(板)ウニを好む方は多いです。
一方で、塩水ウニはミョウバン不使用な為、ウニ本来の味が楽しめます。塩水にウニを浮かばせていますので塩味は感じますが、食べる直前に真水で軽く流してキッチンペーパーで水気を取ってから食べることをおすすめします。
どのように食べるか
折(板)ウニは身がしっかりしているので形をいかした料理に向いています。刺身盛り、生寿司(軍艦)、形そのままで皿や料理の上にのせる場合に向いています。
塩水ウニは塩味がありますが、ミョウバンを使用していないため、ウニ丼、巻き寿司、炊き込みごはん、パスタなどの料理に向いています。そのまま食べても美味しいです。
食べ方によって折(板)、塩水を使い分けるのをおすすめしています。
美味しいウニを選ぶ際は、産地、ミョウバン、料理(食べ方)方法をふまえてお選びください。鮮度は元八商店にお任せしていただければ大丈夫です。
まとめ
今回は、ウニの種類について全国各地で採れるウニの種類から美味しいウニの種類の見分け方までご紹介しました。食用として国内で流通しているウニの種類は5つに分けられます。
また、日本一のウニの漁獲量を誇る北海道では、ウニの餌となる良質な昆布も豊富にあるため、高品質なウニの産地が多いのも特徴です。
今回の記事を参考に、産地ごとのウニの中からぜひ、お気に入りのウニを見つけてみてはいかがでしょうか。
弊社 元八商店では、北海道の旬な海産物・農産物を、産地直送でお届けいたします。
食にたずさわり30年。地域から日本全国の皆様に一番良い状態でお届けして喜んでいただくことを基本理念に、最高峰の北海道食材を厳選してご提供しております。
経験と食の知識から生まれた「絶対これが美味しい」という自信をもとに、オンラインショップに掲載しています。北海道の自然豊かな食材の贅沢な味わいをお楽しみください。
オンラインショップはこちらまた、美味しいものを探す際は、食べたことがなかったり、本当に美味しいのか不安がつきものです。ご購入前に一度ご連絡いただければ、食材の特徴や旬、食べ方などもお答えします。欲しいと思ったその時に、ぜひご連絡ください。
元八商店に聞いてみる