意外な姿が魅力的!ウニの知られざる不思議な生態とは? - 北海道食材専門㋚元八商店 ブログ|北海道食材専門㋚元八商店

意外な姿が魅力的!ウニの知られざる不思議な生態とは?

ウニは日ごろ、海の底で岩場に張り付く昆布や海藻などを食べながら生活していますが、実はとても興味深い生態を持っています。

その生態に迫ると、まだまだ知られていないことがたくさんあるんです。

本記事では、そんなウニの不思議な生態についてまとめてご紹介していきます。

ウニの体の構造や成長過程についてもわかりやすく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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ウニの概要

まずは、ウニの概要から簡単に触れていきます。

ウニは、ヒトデやナマコと同じ、棘皮(きょくひ)動物に分類される生き物です。

そのうち日本で食用ウニとして流通しているウニは、ムラサキウニ、キタムラサキウニ(松前産キタムラサキウニ)、バフンウニ、エゾバフンウニ(浜中産バフンウニ)、アカウニの5種類です。

ウニは旨味成分が豊富!

次に、ウニに含まれている主な成分について注目してみましょう。

ウニには、私たちが食べ物を食べた時に”旨味”として感じる「グルタミン酸」という成分が多く含まれています。さらに、アミノ酸の一種である「メチオニン」も含まれており、これらの成分がウニ特有の濃厚な味わいや風味の決め手となっています。

ちなみに、グルタミン酸は昆布にも多く含まれている成分であり、ウニは餌に昆布などの海藻類を食べるため、ウニにも旨味成分が多く含まれている理由につながるのです。

さらに、「グリシン」と「アラニン」がウニの甘みの主成分となり、グルタミン酸との掛け合わせで旨味の相乗効果を生み出しています。

ウニの体はどんな構造?

出典:瀬戸臨海実験所 ウニの体のつくり

ウニといえば体から生えた鋭いトゲが特徴的ですが、一体その中身はどんな構造になっているのでしょうか。

実は、ヒトデやナマコと同じ、棘皮(きょくひ)動物に分類されているウニには、他の生き物が持つ心臓・肺・血管などの器官はありません。

そのため、ウニの体は主に以下の部位で構成されています。

ウニの体の部位
  • 殻(から)、棘(とげ)
  • 管足(かんそく)
  • 水管(すいかん)
  • 口・肛門
  • 生殖巣(卵巣・精巣)

ウニの骨格ともなる硬い殻や、無数の棘は、外敵から身を守るためにあります。また、棘の間から水圧で伸び縮みする管足と呼ばれる細長い管で、餌を食べる時に岩場に張り付いたり、海底を移動しているんです。

さらに、わたしたちが食べているオレンジ色の身の部分は、ウニの生殖巣の部分にあたり、雌(メス)のウニであれば卵巣を、雄(オス)のウニであれば精巣を食べていることになります。

外見からは想像できないウニの複雑な体の構造については、以下の記事でも詳しく解説しています。

ウニの成長過程とは?

ウニは受精卵の発生から、以下のような成長過程をたどり成体の形まで成長していきます。

まず、ウニが産卵期を迎えると、海水中に放出された卵子と精子が受精し、1~2日で孵化が始まります。

そこから1〜2ヶ月間(プルテウス幼生)は、植物プランクトンを食べながら、海水中を漂いながら成長し、この時点での大きさは約0.5mmほどです。

その後、受精から約6ヶ月、大きさ2mmになった稚ウニは、海底での生活をしながら成長を続け、5年後にようやく食用サイズ(殻の直径で約3~5cm程度)のウニとなります。

このように、私たちが見慣れているトゲの生えたウニの成体の形になるまでは、約4〜5年の年月が必要なのです。

ウニの寿命はいつまで?

ウニの寿命は、種類や個体の大きさ、環境によって異なりますが、日本で流通しているウニの場合、エゾバフンウニで約7〜8年、キタムラサキウニだと約14〜15年程度です。

また、北アメリカ太平洋岸に生息している「アメリカオオムラサキウニ」という大型のウニだと、100年以上生きる場合もあり、長い寿命を持つ種類も存在します。

同じ棘皮動物である、ヒトデやナマコはウニほど長寿ではないため、寿命の観点から見てもウニは特殊な生態を持つ生き物であると言えます。

ウニは海中でどんな生き方をしているの?

ウニの海中での生き方は、基本的に浅瀬の海底におりますが、なかには砂泥に潜っているものもいます。餌となる昆布や海藻が豊富な岩場を好んで生息しているのが特徴です。

また、ウニは体全体が棘で覆われているため、一見隠れていなくても自身で身を守ることができそうですが、海にはあらゆる生き物がいるため、実はウニにも天敵が存在するんです。

ウニの天敵の中でも最も強力なのが「ラッコ」です。胸に乗せて、棘があっても器用に食べてしまいます。

さらに、同じ棘皮動物である「ヒトデ」もウニの天敵。ヒトデは消化液をウニにかけて殻を溶かして食べることができるんです。

また、磯釣りで人気の「イシダイ」も釣り餌としてウニが使われるほど大好物なので、海底で出会うと食べられてしまうことも。

生存競争の激しい海の世界では、ウニの硬い殻と鋭い棘を持っていても、天敵からは逃れられないこともあるようです。

まとめ

今回は、ウニの生態について解説しました。ウニは、不思議な体の構造で、独特な生態を持つ生き物です。今回の記事で紹介した内容をもとに、ウニの魅力についてさらに詳しく調べてみてはいかがでしょうか?

ウニにまつわる情報は、以下の記事でもまとめて紹介しているのでぜひご覧ください。

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