ウニの中身を徹底的に紹介!体の構造についても教えちゃいます
ウニは、濃厚な味わいがある海産物です。しかし、その不思議な見た目から、ウニの体ってどんな構造なの?と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、ウニの体の構造について、図解を用いてわかりやすく解説していきます。
ウニの部位ごとの役割や機能、さらに、わたしたちが普段食べている身の部分は、一体ウニのどの部位なのかが、わかるのでぜひ最後までご覧ください。
ウニの体はどんな構造?
ヒトデやナマコと同じ、棘皮(きょくひ)動物に分類されているウニには、他の生き物が持つ心臓・肺・血管などの器官はありません。
そのため、ウニの体は主に以下の部位で構成されています。
- 殻(から)、棘(とげ)
- 管足(かんそく)
- 水管(すいかん)
- 口・肛門
- 生殖巣(卵巣・精巣)
ここでは、部位ごとの役割や機能についてみていきましょう。
殻(から)、棘(とげ)
ウニの殻は、炭酸カルシウムでできた硬い骨格であり、ヒトデなどの棘皮動物と同様、同じ形の部分が中心から5つの放射状に並ぶ「五放射相称」という規則的な構造をしています。
この5つの同じ形の部分は、「歩帯」と「間歩帯」と呼ばれ交互に並んでいるのが特徴です。
また、ウニの殻から生える無数の棘は、外敵から身を守るほかに、移動の時に体を支える補助的な役割を持ちます。
管足(かんそく)
管足とは、歩帯から出ている、ウニの棘の間から伸びる体液の詰まった細長い管のことを言います。
管足は、内部の水圧によって伸び縮みし、ウニの足として移動の際に使われる器官です。
また、管足の先端部分は吸盤のようになっており、餌を食べる時の岩場に張り付くためにも使われています。
水管(すいかん)
血管の代わりに酸素を運んでいるのが、棘皮動物特有の「水管」と呼ばれる器官で、これによってウニは生命を維持していると考えられています。
水管は、海水を体内に取り込み、消化管などの内臓器官に送り出し、呼吸や循環などの機能を持つ器官です。また、水管の一部は管足とつながっており、運動の補助としての役割も持ちます。
口(くち)
ウニの口は、岩場や海底に面している殻の下側の中央にあります。(画像中央の白い部分)
棘皮動物の特徴でもある「5」に基づき、五本の歯を使って、餌となる海藻類を削るようにして食べます。
ウニの口は「アリストテレスの提灯(ちょうちん)」とも呼ばれ、これは古代ギリシャの哲学者アリストテレスが『動物記』の中で「提灯(ちょうちん)に似ている」と記したことが由来です。
生殖巣(卵巣・精巣)
殻を割ったときに、5つの房状に分かれている器官が、ウニの「生殖巣」になります。
わたしたちが食べているオレンジ色の身の部分は、実はウニの生殖巣だったのです。
雌(メス)のウニであれば卵巣を、雄(オス)のウニであれば精巣を食べることになります。もちろん、ミョウバンは未使用ですから、本来のウニの味が楽しめます。
浜中 バフンウニ(殻付き)(発送:9月~翌年3月) 松前産ムラサキウニ(殻付き)(発送:5月下旬~8月上旬)ウニの体の中で、最も大きな割合を占める生殖巣は、産卵を迎える1〜2ヶ月前が一番栄養を蓄える時期のため、粒も大きく、美味しく食べることができます。
ウニの黒い部分の正体は?
ウニの殻を割って開けてみると、中に黒っぽいものが入っていることがあります。
この黒い部分の正体は、ウニの消化管などの内臓です。
新鮮なウニであっても、この内臓の部分は殻の中に含まれているため、品質に何か問題があったり、腐敗しているわけではありませんのでご安心ください。
ちなみに、内臓部分が黒くなる理由は、ウニが餌として食べている昆布や海苔など、消化中の海藻の色が反映していることが主な原因とされています。
普段ウニを食べる時は、すでに綺麗に箱詰めされていたり、塩水につけられて販売されていることが多いため、殻の中身を直接、目にする機会は少ないかと思います。
もし殻付きウニを購入して、殻から捌いて食べる時は、この黒い内臓の部分を丁寧に取り除くようにしましょう。
ご参考までに、殻付きウニの捌き方はこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回はウニの体の構造について解説しました。ウニの体は、その見た目とは裏腹に複雑な構造を持ちます。
今回の記事で、ウニの体の構造について少しでも理解を深めていただければ幸いです。また、以下の記事では、ウニの生態にまつわる情報をまとめています。
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