アスパラの栄養について食の専門家が徹底解説!部位や種類によって栄養が変わる!?
独特の風味とシャキシャキとした食感が魅力のアスパラ。
美味しく健康にもいいとされているアスパラですが、具体的にどんな栄養が含まれているのか、知らない方も多いのではないでしょうか?
実はアスパラには、疲労回復を助けるアスパラギン酸や、美肌効果が期待できるβカロテンなど、私たちの体に嬉しい栄養素が豊富に含まれているんです。
ただし、せっかくの豊富な栄養素も保存方法や調理方法を間違えると、その効果を十分に得られない可能性も…。
そこで今回は、北海道食材の豊富な知識を持つ食の専門家「元八商店」が、アスパラの栄養について徹底解説します!
記事の中では、アスパラの部位や種類によって異なる栄養素の特徴や、栄養を逃さない保存方法から調理方法まで、詳しくご紹介しているのでぜひ最後までご覧ください。
アスパラの栄養と効果・効能
アスパラには、私たちの健康をサポートする様々な栄養素が豊富に含まれています。特に注目すべき栄養素とその効果・効能について詳しく見ていきましょう。
アスパラに含まれる主な栄養素:参考「日本食品標準成分表」(100gあたり)
栄養素 | 値 |
---|---|
アスパラギン酸 | 440mg |
ルチン | 34mg |
葉酸 | 190μg |
βカロテン | 370μg |
カリウム | 270mg |
食物繊維 | 1.8g |
アスパラギン酸
アスパラ特有の成分で、疲労回復効果が期待できます。エネルギー代謝を促進し、疲労物質の分解を助ける働きがあります。
ルチン
ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持ちます。血管を丈夫にし、血圧を下げる効果が期待できるため、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病予防に役立ちます。また、毛細血管を強化する作用もあるため、美肌効果も期待できます。
葉酸
妊娠中の女性にとって特に重要な栄養素です。胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減する効果があり、細胞の分裂や成長にも深く関わる栄養素です。
βカロテン
体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。免疫力を高め、感染症を予防する効果も期待できます。また、強い抗酸化作用を持つため、老化防止やがん予防にも役立つと考えられています。
カリウム
ナトリウム(塩分)を体外に排出する働きがあり、高血圧予防に効果的です。むくみの解消にも役立ちます。
食物繊維
便秘解消や腸内環境改善に役立ちます。コレステロール値を下げる効果も期待できます。
アスパラの部位ごとの栄養の違い
実はアスパラは、先端の「穂先」と、茎にある三角の「はかま」の部位によって、含まれる主な栄養素が異なります。それぞれの部位ごとに含まれる栄養について見ていきましょう。
アスパラの「穂先」は栄養がたっぷり!
アスパラの「穂先」は、特に栄養価が高い部分です。ルチンや、葉酸、βカロテンなど、アスパラの主要な栄養素がたっぷりと含まれています。
穂先は、柔らかく甘みがあるため、シンプルに茹でてサラダや和え物などで、食べるのがおすすめです。
三角の部分「はかま」にも栄養が含まれている!
「はかま」と呼ばれるアスパラの三角の部分にも、実はカリウムや、食物繊維、血圧上昇を抑えるアスパラプチンなどの栄養素が含まれているんです。
下処理の皮剥きの時に一緒に取り除かれることも多いですが、食べられない部分ではないので無理に取り除く必要はありません。(※根元に近いはかまは繊維が多く、固い場合があるため必要に応じて取り除いてください。)
アスパラの種類による栄養の違い
アスパラの種類には、「グリーンアスパラ」、「ホワイトアスパラ」、「パープルアスパラ」の3つの種類があります。ここでは、それぞれの色の種類によって、含まれる栄養素の違いをご紹介します。
緑の力で栄養価も高い「グリーンアスパラ」
グリーンアスパラは、日光に当たることで、光合成によって緑色の色素であるクロロフィルを生成します。クロロフィルには、抗酸化作用やデトックス効果があると言われています。
また、グリーンアスパラには、アスパラギン酸・ルチン・βカロテン・ビタミンC・Eなど多くの栄養素を含み、ホワイトアスパラよりも栄養価が高いのが特徴です。
春採り限定! グリーンアスパラ(発送:4月上旬~5月中旬) 北海道産 露地アスパラ(発送:5月10日前後~6月10日前後) 夏採り! グリーンアスパラ(発送:7月10日前後~8月22日前後)むくみや免疫力に効果的な「ホワイトアスパラ」
ホワイトアスパラは、ハウス内に設置した大型トンネルに遮光フィルムを被覆して日光を遮断して育てられるため、クロロフィルが生成されず、白い色をしています。そのため、ルチンやβカロテンなどはほとんど含まれていません。
全体的な栄養素はグリーンアスパラよりも劣りますが、むくみ改善に効果的とされるカリウムはグリーンアスパラガスよりも多く、免疫力を高める効果が期待できるサポニンという栄養素も含まれています。
極太 ホワイトアスパラ(発送:4月中旬~7月上旬)抗酸化作用の成分を含む「パープルアスパラ」
パープルアスパラは、収穫量が少なく希少な品種です。アントシアニンというポリフェノールの一種を含んでいるため、紫色をしています。
アントシアニンには、強い抗酸化作用があり、アンチエイジングや生活習慣病予防に効果が期待できます。また、グリーンアスパラと同様、βカロテンやビタミンCも豊富に含まれているのが特徴です。
春採り限定! 極太 パープルアスパラ(発送:4月中旬~5月中旬) 春限定! 極太3色アスパラ(発送:4月下旬~6月上旬)アスパラの栄養価を逃がさない正しい保存方法
アスパラの栄養価を逃さずに長持ちさせる保存方法は、冷蔵保存の場合、根元の切り口を乾燥させないように、穂先を上にして立てて冷蔵庫に保存するのがポイントです。
冷凍保存する場合は、軽く下茹でしたものをラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。
冷蔵保存、冷凍保存それぞれの保存方法については、以下の手順を参考にしてください。
冷蔵保存の場合
- 根元の切り口の部分を湿らしたキッチンペーパーで包む
- 乾燥防止のため、全体を新聞紙で包む、もしくはポリ袋に入れる
- 穂先を上にして冷蔵庫に立てて保存
- 冷蔵庫で約4〜5日程度保存できます
冷凍保存の場合
- アスパラの根元の硬い部分を切り落とし、ピーラーで皮を剥く
- 食べやすい大きさにカットする
- 沸騰したお湯に塩を少々加え、アスパラを30秒〜1分ほど茹でる
- 茹でたアスパラを冷水にとって冷ます
- キッチンペーパーなどで水気をしっかり切る
- 冷凍用保存袋にアスパラを入れ、空気を抜いて密閉する
- 冷凍庫で約1ヶ月程度保存できます
アスパラの栄養を効率よく摂取できるおすすめの調理方法
アスパラは調理方法によって栄養の吸収率が変わります。ここでは、アスパラの栄養を効率よく摂取できるおすすめの調理方法を3つご紹介します。
①サッと茹でる
アスパラガスに含まれるビタミン類は水溶性のため、茹で時間が長くなると水に溶け出してしまいます。栄養を逃さないためにも、以下のポイントを押さえましょう。
- 切る面積が小さいほど、栄養素の流出を防ぐため、切らずにそのまま、もしくは大きめにカットするようにしましょう。
- 根元と穂先では火の通りが異なるため、根元から先に15秒ほど漬け、時間差で茹でることで均一に仕上がります。
- 普通の太さだと1分〜1分30秒、太めのもので2分〜2分30秒を目安に、沸騰した湯でサッと茹で、固さを見ながら調整してください。
- 茹で上がったらすぐに冷水にとることで、色鮮やかに仕上がるだけでなく、余熱で火が通るのを防ぎます。
②蒸す・電子レンジで加熱する
水溶性の栄養素を逃さず、ヘルシーに仕上げるなら、蒸すのがおすすめです。蒸し器がない場合は、電子レンジでも手軽に調理できます。
電子レンジの場合
洗ったアスパラガスを耐熱皿に入れ、ふんわりラップをかけて加熱します。100g (3~5本) あたり、500~600Wで1~2分が目安です。
③炒める・揚げる
アスパラガスに含まれるルチンやβカロテンは、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。
炒め物や揚げ物にすることで、効率よく栄養を摂取できるだけでなく、水溶性の栄養素も逃しません。
栄養素を壊さないよう、炒めたり揚げたりする際は、できるだけ短時間で仕上げるのがポイントです。
まとめ
今回は、アスパラの栄養について、部位や種類ごとの違い、栄養価を逃さない保存方法から調理法までご紹介しました。
アスパラは部位によって含まれる栄養素が異なり、穂先にはルチンや葉酸、はかまには食物繊維や血圧上昇を抑えるアスパラプチンが多く含まれています。
さらに、グリーンアスパラはアスパラギン酸やβカロテン、ホワイトアスパラはカリウム、パープルアスパラはアントシアニンが豊富で、アスパラの種類によっても栄養素が変わります。
この記事でご紹介した、アスパラの保存方法や栄養価を逃さない調理法についてもぜひ参考に、栄養価の高いアスパラを毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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